NETLIST STUDIO GUIDE

Graph解析

RC波形から遮断周波数、時定数、2点統計、FFT、演算波形を読み取ります。

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最初に軸と系列を確認する

Graphを開いたら、測定を始める前に次を確認します。

  • X軸がOP、sweep値、時間、周波数のどれか。
  • Y軸がV、A、%、dB、degreeなど、どの単位か。
  • 系列labelとprobe RefIDが、現在のProjectと一致しているか。
  • linear表示とstep表示のどちらが信号の意味に合うか。
  • 解析条件またはProject変更後の古い結果ではないか。

表示が滑らかでも、解析点数や単位が間違っていれば正しい結果ではありません。

図5-1 Graph解析windowの全体
図5-1 Graph解析windowの全体
Graph解析window全体。系列、FFTグラフ、解析タブに番号が付いている
  1. 系列一覧: 元系列と追加した出力電圧 × 2を区別します。
  2. Graph: 現在選んだ解析の軸、単位、凡例を確認します。
  3. 解析タブ: 2点測定、演算波形、FFT、書き出しを切り替えます。

RCのAC結果を読む

  1. SPICE解析で作ったRCローパスのAC結果を開きます。
  2. VP_OUTの振幅をdB表示にします。
  3. 低周波で約0 dBであることを確認します。
  4. 約1.59 kHz付近で約-3.01 dBの位置を探します。
  5. 位相表示に切り替え、同じ周波数付近で約-45°であることを確認します。
  6. 10 kHzと100 kHzの差を見て、約-20 dB/decadeの傾向を確認します。

入力と出力を同時に表示できる場合は、VP_INを基準にします。入力振幅が1 Vでない場合、VP_OUT単独のdB値と伝達比のdB値を混同しないでください。

Graphで2点間を測定する

2点測定では、確定したA/Bを全plotへ固定表示し、2点間の差と区間統計を確認できます。

  1. Graph解析windowで2点測定tabを開きます。
  2. グラフ上の測りたい位置をクリックして測定点Aを置きます。
  3. もう一つの位置をクリックして測定点Bを置きます。
  4. Aの緑実線、Bの橙破線と文字labelが全plotへ表示されたことを確認します。
  5. ΔX、時間軸なら1/|Δt|、各系列のΔYΔY/ΔX、区間のmin/max/平均/RMS/p-pを確認します。

4px以上dragすると従来どおりzoomになり、測定点は移動しません。キーボードでは測定点A/BのX位置を入力できます。有効な値は最寄りのXデータへsnapします。

図5-2 2点測定の入力と結果
図5-2 2点測定の入力と結果
AとBのX位置、差分、系列ごとのA・B・差を表示した2点測定パネル

番号ではなくABの文字、緑実線/橙破線、数値表を組み合わせて点を識別します。入力欄の値は確定後に最寄りのデータ点へ変わることがあります。

RCのTRAN結果で時定数を測る

  1. 矩形波入力とRC出力を同じ時間軸へ表示します。
  2. Aを入力立上りの100 µs付近へ置きます。
  3. Bを200 µs付近へ置き、Δt≈100 µsを確認します。
  4. Bで出力が最終値のおよそ63.2%になっているか確認します。
  5. Bを330 µs付近へ移し、およそ90%になっているか確認します。
  6. A–B区間のmin/max/p-pが、選択した系列と時間範囲に対応しているか確認します。

stepの開始点は有限rise timeとdata snapの影響を受けます。期待値との差を見るときは、Graphに実際に表示されたA/BのX値を使います。

演算波形を追加する

  1. Graph解析windowで演算波形tabを開きます。
  2. 倍率絶対値dB比から演算を選びます。
  3. 系列と、必要な場合は倍率を指定します。
  4. previewで表示名、式、出力単位、計算点数、エラーを確認します。
  5. エラーがなければ追加します。

RCの伝達比は、入力と出力が同じX点を持つAC結果でdB比を使うと確認できます。和・差・dB比には同じ単位の系列を使用します。電圧を電流で割る比はΩ、電流を電圧で割る比はSとして表示します。任意式はtokenまたは関数buttonから入力し、previewのエラーを解消してから追加します。

演算波形は元データから作る表示上の系列です。Projectやngspiceの生結果を書き換えません。元系列、式、単位を記録してから設計判断へ使います。

FFTを使う

FFTはTRANの等間隔な時間系列で、周期性や高調波を確認する場合に使います。

  1. 起動過渡を除いた定常区間へA/Bを置きます。
  2. FFT範囲で測定点A–Bを選びます。
  3. A/Bが異なるXへsnapし、十分な点数と複数周期を含むことを確認します。
  4. window関数、周波数分解能、sample間隔を確認してから実行します。

A/Bが不足している場合や同じXへsnapした場合はFFTを開始しません。矩形波には基本波以外の奇数次高調波が含まれるため、RC出力側で高周波成分が減る傾向を比較できます。短すぎる区間のpeakを回路固有の周波数と断定しないでください。

図5-3 演算波形を保持したFFT操作
図5-3 演算波形を保持したFFT操作
FFTの系列、範囲、window関数、計算完了情報を表示した操作パネル

左の系列一覧に演算波形が残り、右のFFT計算完了にsample数と周波数分解能が表示されます。平坦または不自然な結果では、回路を変える前にFFT範囲と元系列を見直します。

結果を再現できる状態にする

解析結果を共有するときは、画像だけでなく次を一緒に記録します。

  • Projectの製品versionと保存ファイル。
  • 解析種別、step/stopまたはsweep条件。
  • 表示した系列、単位、linear/step、dB/phase設定。
  • A/Bの実X値、演算式、FFT範囲。
  • ngspice versionと最初のwarning/error。

完了チェック

  • 軸、系列、単位、解析種別を確認してから測定した。
  • RCの約1.59 kHz、約-3 dB、約-45°をGraphで確認した。
  • TRANのA/Bから約100 µsの時定数を確認した。
  • 演算波形と元のsimulation系列を区別できる。
  • FFTの範囲と分解能が結果へ影響することを説明できる。